2026.02.18 Wed.
痛みはどこから? 宇都宮 接骨院くら
当院にも痛み、不調でお悩みの患者さんが多く来院されます。
同じ怪我、傷を負っても痛みの感じ方は千差万別。日数が経てば、傷は癒えてくるが日によって痛みのレベルは違う。先週まで調子が良かったが、今朝から痛みが強い。
臨床でよく遭遇することである。その痛みには 傷=痛み では説明できないことが背景に潜んでいる。詳しくは下記の文章を読んで頂けると幸いです。
簡単にわかりやすく説明すると、痛みは【脳機能・心理・記憶】が大きく関与する。生活の中でのモヤモヤが痛み信号にスイッチを入れることも少なくない、様々なストレスが痛み信号にスイッチを入れることもある。怪我、キズの辛さが改善しにくい方は、他にも不調を抱えていることも少なくない。例えば、慢性腰痛、慢性肩こり、五十肩、腱鞘炎、睡眠障害、頭痛、めまい、耳鳴りである。心身症という言葉があるように心と体は繋がっている、密接に関係し合っているということ。外科、整形外科さんが得意な構造、傷に目を向け過ぎていると【脳機能・心理・記憶】が絡んだ痛みにはスポットライトは当てられない。原因はもちろん1つではないこと。さまざまなことが関係しあって、不調にもなるし、不調になっても免疫系はじめ、治る機能が上手に働いていれば自然と回復していくことが人である。
あなたの痛みのスイッチはなんですか?
そのスイッチを見つけた時に、痛みの信号は変化する。
患者さんにおすすめアドバイス
- リフレッシュする(痛みに執着し過ぎず、楽しい、嬉しい、ワクワクすることをする)
- ウォーキングなど適度な運動(15分でもOK) ヨガ、ストレッチも◯
- 読書(15分でもOK)
- お風呂であたたまる
- 深呼吸を気持ちよくおこなう
下記の文章は長谷川淳史先生のFacebook投稿から抜粋させて頂きました。
【原因不明の慢性痛、背景に脳の変化 ストレスが痛覚を増幅させる新概念『痛覚変調性疼痛』】
概要
従来の医学では説明困難だった「原因不明の慢性痛」の一部が、ストレスなどによる脳の機能変化に起因する「痛覚変調性疼痛」として理解できる可能性が示されている。この痛みは、ケガや炎症、神経損傷といった明確な身体的原因が乏しいにもかかわらず持続する点が特徴であり、脳の痛み調節ネットワークの変化が中心的な役割を果たすと考えられている。本稿では、痛みの分類の変遷、脳科学的背景、治療の方向性を整理し、慢性痛に悩む人々に新たな理解の枠組みを提示している。
痛みの分類と新概念の登場
痛みは長らく、以下の二つに分類されてきた。
侵害受容性疼痛:ケガや炎症など組織損傷による痛み
神経障害性疼痛:神経そのものの損傷による痛み
しかし、これらでは説明できない慢性痛が数多く存在する。
2017年、国際疼痛学会は第三のカテゴリーとして「nociplastic pain(痛覚変調性疼痛)」を提唱した。
この痛みは、「明確な損傷がない」「検査で異常が見つからない」「それでも痛みが持続する」という特徴を持つ。
日本では「日本痛み関連学会連合」がこの概念を採用し、慢性痛の理解を拡張する重要な枠組みとして位置づけている。
ストレスが脳を変え、痛みを生むメカニズム
東京慈恵会医科大学・加藤総夫教授らの研究では、ストレスや不安などの情動を司る脳領域(扁桃体など)が活性化すると、実際の損傷がなくても痛みが生じることが示されている。
この知見は、「ストレスで痛みが悪化する」「検査では異常がないのに痛い」といった訴えが、単なる心理的問題ではなく、脳の痛み調節機構の変化として説明可能であることを意味する。
痛覚変調性疼痛は、「気のせい」や「思い込み」ではなく、脳の機能変化に基づく生物学的現象として捉えられる。
治療には多面的なアプローチが必要
痛覚変調性疼痛は、局所の炎症や損傷を治療するだけでは改善しにくい。
画像検査や血液検査で異常が見つからないことも多く、脳を含めた痛みの調節ネットワーク全体を対象にした治療が求められる。
集学的痛みセンターの役割
加藤教授は、慢性痛に対しては複数の専門家が連携する「集学的痛みセンター」での診療を推奨している。
同センターでは、整形外科、麻酔科、精神科・心療内科、リハビリテーション科などが協力し、身体・心・生活環境の三側面から痛みを総合的に評価する。
治療は薬物療法に加え、運動療法、認知行動療法的アプローチ、生活指導などを組み合わせる形が基本となる。
全国に約40施設が存在するとされる。
痛みを軽減する生活上の工夫
脳が痛みに過度に注意を向け続ける状態は、痛みの慢性化に関与する可能性がある。
そのため、運動や趣味・活動などの気晴らしによって、脳の注意を痛みから適度に離すことが、痛みの軽減に寄与すると考えられている。
まとめ
「痛覚変調性疼痛」は、従来の医学では説明しきれなかった慢性痛を、脳の機能変化という科学的枠組みで理解し直す概念である。
ストレスや情動が脳の痛み調節ネットワークに影響を与え、損傷がなくても痛みが生じる可能性が示されている。
このタイプの痛みには、局所治療だけでなく、身体・心・生活環境を総合的に扱う多面的アプローチが必要となる。
痛みを抱える人にとって、「検査で異常がなくても痛みは実在する」という理解が得られる点で、大きな意味を持つ概念といえる。
科学的に正確な情報が必要な方に届きますように![]()
https://medical.jiji.com/topics/3145
ストレスによる脳の変化が原因か~「痛覚変調性疼痛」







